【子どもを想う】
不妊治療をし
養子を受け入れた夫婦がいた。
遠方から迎えに行く。
産まれて間もない子供がベッドに寝ていて
移動してくると
夫婦は共に泣いた。
大きな身体の父親の腕に抱かれた子供は
すやすや眠り、
母親は父親の肩にもたれ泣いていた。
私は想う。
素晴らしい!
親も子供も幸せになる一歩であって
親子への瞬間を感じたのだ。
血族だから幸せではない。
他者だから親子にはなれないなんてことはない。
実体験から想うのである。
自分を想ってくれる人
そこに血縁などあまり関係ないと想っている。
違う家族の話。
まだ3歳になったばかりの子供
ガン。
懸命に生きている。
父親も母親もだ。
抗癌剤の副作用から髪が抜けたから
坊主にしたのだ。
そして
父親も母親も坊主にした。
愛。
そのものだ。
私はそう想う。
坊主にしたからではない。
髪を無くした子供と同じくすることで
苦しみを哀しみを分けて欲しいと
想ったからではないだろうか。